結論から申し上げますと、天然藍と合成藍で染めた生地の見分け方は
どちらも化学構造が同じ為、大変困難と思われます。
ただ、両方の藍染を行っている経験からすると、
それぞれに見分けの特色があります
(あくまで染裕が感じている特徴ですのでご了解ください。)
- 色合いについて
- 風合い/匂いについて
天然藍:濃紺に赤味、薄い藍色に黄味の色素があり深みのある色合いをする
合成藍:藍色の絵具に水(又は白)を薄めた色合いをしている
天然藍:ざらつき感がある、土(家畜や山)の匂いがする
合成藍:きめ細かい感触がある、ケミカル(インク、薬)な匂いがする
天然藍に合成藍を混ぜて染めたり、
合成藍で染めた下地に天然藍で染めた足すと
見分けることは無理だと思われます。
どちらも染めるものや用途によってメリットデメリットがあり
染裕の染色では使い分けをしています。
自然志向の強いお考えがある方には
天然か合成かの分別が重要のようですが
天然藍をもちいても化学反応させる染もあれば
合成藍をもちいても発酵させて染める方法(あまり効率的ではありませんが)もあり
どちらもそれぞれの特色があり、それを理解した染色であれば
十分に藍染の良さを楽しんで頂けるのではないかと思っています。